基礎定着シリーズ〜腹式呼吸編〜

皆さんは腹式呼吸をご存知
でしょうか。

「知ってる〜！！
　お腹に空気を入れる
　やつでしょう！？」

「歌う時には必須のやつ！！」

そう思ったそこのあなた。
少し危険かもしれません。

確かに歌で使う正しい呼吸
は腹式呼吸という事は僕も
同意です。

ですが、あまりザックリした
理解だと、自分が今どういう
呼吸法を使っているのか。

分からなくなってきてしまいます。

そうすることで
日々の練習に疑問を感じて
しまうこともあるでしょう。

そこで今回は
正しい腹式呼吸とは
一体何なのか。

これを解説することで
あなたの不安を解消します！

声を出すには息が欠かせません。

特に一番最後が
めちゃめちゃ大切です。
最後まで読んでくださいね！

それではいきましょう！

１、胸式呼吸とは

腹式呼吸とは何かを
お伝えする前に
「胸式呼吸」についてお話します！

胸式呼吸はその名の通り
胸周りの筋肉を使って
呼吸をしている状態をいいます。

筋肉は動かそうとすると
自然と周りの筋肉も
動かしてしまいます。

そうすると胸に近い
喉周りに力が入ってしまい
喉が閉まるというわけですね。

よく喉絞め声になってしまう…。

という悩みを持つ方は
この胸式呼吸を使ってしまって
いる方も多いです。

なぜ、胸式呼吸を使って
しまうのか。

それは普段の生活で
私達は胸式呼吸を
用いているからです。

学校や職場でふと
呼吸に意識を向けてみて
ください。

おそらく、浅い呼吸を
繰り返していますよね。

胸付近に少し力が
入っているかもしれません。

なぜ通常生活時に
胸式呼吸になるのか。

胸式呼吸は浅い呼吸では
ありますが素早く息を取り込む
事が出来るからです。

つまりお手軽なんです。

ですので、歌う時に
喉が閉まってしまう！

という方はまず呼吸法から
変えていかなくてはいけません。

ひとまず胸式呼吸とは
そういうものということを
理解しておいてください。

腹式呼吸とは

では今度は腹式呼吸
についてです！

腹式呼吸ってよく
お腹を膨らませるんだ！とか
お腹に息を入れろ！とか
言いますよね。

イメージとしては良いと思うのですが
正確には少し違います。

そもそもお腹に息って
入りますか？

もっと具体的にいうと息というのは
食道を通り胃に入るものですか？

違いますよね。

息は気管を通って肺に入って
いきます。

つまり本当にお腹に
息を入れるわけではないんです。

これ学校や職場で使えるドヤ顔
豆知識です。

腹式呼吸とは
横隔膜という筋肉を収縮させ
肺のスペースを確保して息を
取り込みます。

 

この筋肉が収縮して降りる事で
肺のスペースが広く取れて
より深い呼吸をすること
が出来ます。

横隔膜が下がる事で
他の内臓も押しだされます。

もうお分かりですね。

お腹が膨らむのは
内蔵が横隔膜の引き下げに
より押し出されているから
なんです。

じゃあ、腹式呼吸がいいの？

それぞれの呼吸法の理屈は
分かっていただけましたか？

胸式呼吸も表現したい歌声に
よっては有効な場合もあります。

ですが、もしあなたが喉が絞まる！
と感じているならば
まずは腹式呼吸をマスターする
所から始めましょう。

ちなみに僕もまだ胸式呼吸を
すると喉が締まって出しづらくなる
事が多いです。

というわけでまずは
腹式呼吸から身につけるのが
いいでしょう。

腹式呼吸の掴み方

では腹式呼吸の掴み方を
お伝えしましょう！

１番わかりやすいのは
寝転がって行う方法です。

１、床に寝転がってリラックスします。

２、お腹に風船があるイメージで
　鼻からゆっくり息を吸い込みます。

３、その後ゆっくり息を吐き出します。

この時肩などに力が
入らないようにしてください。

あまり無理に吸わなくても
感覚がつかめれば大丈夫です！

もう一つご紹介します。

１、上半身はリラックスで
　　足は肩幅より少し広いくらいで
　　立ちます。

２、軽く息を吸ったら、お腹をわざと
　　凹ませながら息を吐きます。

３、これ以上吐ききれない所まで吐いたら
　　力を抜きます。

４、こうすることで勝手に
　　息が入ってきます。　　

腹式呼吸自体はこれくらいで
十分です。

感覚つかめましたか？

夜寝る直前に呼吸に
意識を向けてみると
出来ている事も多いです。

チェックしてみてください！

歌唱時に必要な腹式呼吸

ここが最重要ポイントです！

先程腹式呼吸の感覚は
理解出来たと思います！

ですが、これは通常生活においての
腹式呼吸となっております。

歌唱時はまた違った呼吸
が必要なんです！

歌唱時の腹式呼吸で
最も大事なことは

「横隔膜を下げたままキープ」
することです！

楽な体制で腹式呼吸をすると
横隔膜は、息を吸うと下がり
息を吐くと元の位置に
戻っています。

歌唱時には
息を吸って下がった横隔膜を
そのままキープする必要が
あるんです！

なぜ歌唱時にこのように
する必要があるのか。

それは一定量の息を
声帯に送り込むためです。

例えば、多く息を吐きすぎると
声帯に対して負荷がかかります。

きちんと閉じていた声帯も
それに対応しようとより強く
閉じようとします。

そうなってしまうと必要以上に
喉に力が入り、痛くなってしまったり
苦しい発声になってしまうという事
なんですよね。

息が苦しくて歌いづらいという方は
ここをチェックしてみると意外と
治る方もいます。

ではやり方をお伝えしますね。

１、まず先程ご紹介した方法で
　　腹式呼吸を行います。

２、勝手に息が入ってくるところまで
　　息を吸ったら、そこからもう一段階
　　息を吸ってみてください。

　　こうすると横隔膜が下がってる感覚が
　　分かるはずです！

３、そこから息を吐いていきます。
　　この時お腹はそのままキープしてください。

４、これを数回繰り返してみましょう。　

これを行う時の姿勢は
少し前傾姿勢にするのがいいです！

腹筋よりもみぞおちあたりに
力が入る感覚が正しい力の入り方です。

いかがでしょうか。

これがよく分からない方は
腹式呼吸が上手く出来ていない
可能性があります。

もう一度腹式呼吸の方法から
確認してみましょう。

全ての声は呼吸から

声を出すためには
呼吸は欠かせないものです。

今回、最後まで読み切ったあなたは
発声が安定し始めるはずです！

ちなみにこの横隔膜
鍛える事も大切になってきます！

それはまた別の記事で
ご紹介するのでお楽しみに！

と思ったそこのあなた！

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